なぜ、B級グルメがここまで多くの人に好まれているのでしょうか?これについて色々と理由が語られていますが、ブームに理由をつけるというのは難しいものです。
ここはもっとシンプルに考えてみて、ここまでB級グルメが多くの人に好まれているのは、そもそも多くの人が一度は味わったことがある懐かしさであったり、いつでも食べられるお手軽な価格設定であったり、さらには全国各地に根づいている食文化をうまく表現したものであるからではないかと思います。
食文化には、必ずその地域に根づいている文化や風土が大きく関係しています。高知名物のカツオのタタキは、高知県の沖合いでカツオが豊富に獲れるという風土があるからこそ、名物として成立しているものです。
新潟の地酒は、新潟に良質な水とお米があるからこそできるものです。
しかし、B級グルメは少々事情が異なります。
B級グルメというのは調理方法に独自性があるものも多いので、必ずしもご当地の特産品と深く関係しているということはありません。
例えば神戸にはそばめしというご当地B級グルメがありますが、特に神戸でお米や小麦が多く生産されているということはありません。
これまでの食文化という概念をうまく打ち破ったB級グルメに多くの人からの注目が集まるのは自然の流れだと思います。
さらに、B級グルメの人気に目をつけた企業や地方自治体もたくさんあるので、町おこしの一環としてB級グルメを全国にアピールするという動きも見られます。
こうしたことが、B級グルメ文化全体を熱くしているのです。